オーガスチンのまなざし 神のおとずれ 2019.12月号より

『Thy Kingdom come(み国が来ますように)』は、昇天日から聖霊降臨日にかけて行われる、世界的な祈りの運動に付けられたタイトルです。この運動は、二〇一六年にイギリス国教会に向けて発せられたカンタベリー大主教とヨーク大主教の呼びかけによって始められ、世界的な運動に成長しています。
『み国が来ますように』を祈るすべての人々がイエスとの交わりを深め、イエスの証人となるための自身を新たにし、他の人をイエスのもとに導くことを目的とします。
この運動のことを今年二月にカンタベリー大聖堂に新任主教研修で訪れた時に勧められました。
日本に帰ってから、六月の主教会で報告しますと、「それでは小林主教さんが担当になってください」ということで、神戸教区のポール・トルハースト司祭や大阪教区のウイルソン・ウォーレン司祭などに相談しながら、なんとか形にして、十月の主教会に提案しますと、来年の同時期に日本聖公会として、この運動に参加することになりました。

「具体的導入」
 お祈りの期間は、来年の昇天日(五月二十一日)から聖霊降臨日(五月三十一日)までの十一日間です。A六版十四頁くらいのしおりが配られます。発行部数を大斎克己献金袋の数ぐらい、と決めましたから、十分皆さんのお手元に届くと思います。
 具体的には、このしおりの中に、この運動の説明とクリスチャンに導きたい家族、友人、知人五名を選びます。その五人のために十一日間祈っていくわけです。
 この導入を神戸に帰ってから、ウイルソン司祭に報告しますと「英語版は?」と問われ、慌てて矢萩総主事に相談しますと「OK」とのことでした。楽しみです。
 「『み国が来ますように』と祈ることで、私たちは全員、国々の、そしてそれぞれのコミュニティの再生への祈りの一部を担うことになるのです」とジャスティン・ウェルビー・カンタベリー大主教が述べられています。
(神戸教区主教)