オーガスチンのまなざし 神のおとずれ2023年5月号より

『立教大学卒業式』

3月23日(木)五泉10時から卒業礼拝の奨励、12時から理学部・社会学部の卒業式に祝辞を述べるために池袋にある立教大学へ行ってきました。何を話そうかと考えて、送っていただいた大学案内にありました立教大学の使命について卒業式の前に再確認してほしいとお話しました。

「立教大学の使命は、単に競争社会で自らの能力を誇るような人間ではなく、人間の一生において欠くことのできない大切なものとは何かを探求し、すべての生命が尊ばれる社会の現実のために奉仕する人を育てること」と、さずがキリスト教に基づく学校です。そして、このコロナ禍の中で、私が一番学びました「天地は滅びるが、私の言葉は決して滅びない(マルコ13章31節)」を紹介しながら、安心の根拠を置くことのできるものとそうでないものを見極める目を持って卒業してほしいと、お話しました。

また、今年2月、NHKの番組で見たオーストラリアにワーキング・ホリデーで滞在する日本の青年たちのことや同国での私の息子のことも例に挙げ、いろんなことに挑戦してください、とお話しました。その時に、もし明日の事が不安になったら、「明日のことまで思い思い悩む(マタイ6章)」必要のない事とその根拠となる空の鳥、野の花を見て神様のご配慮を感じ、力強く進んでほしいと語ってきました。

神戸教区から出向中の浪花朋久司祭も他のチャプレンたちと共に張り切っていて、安心しました。

(神戸教区主教)