オーガスチンのまなざし 神のおとずれ 2020.11月号より

9月10日(木)、USPG(UNITEDSOCIETYPARTNERS IN THE GOSPEL)の「全世界の宣教における仲間(PARTNERS IN GLOBAL MISSION)」というオンラインセミナーに長女と共に出席し、日本聖公会を代表して日本聖公会の宣教について発表しました。

今回のテーマは、「バングラデシュと日本からの洞察」でした。

バングラデシュ合同教会は、1971年に聖公会と他のプロテスタント諸教会が合同して成立しました。

全世界聖公会共同体の一員で、2015年にバリサール教区が新設され、現在は3教区です。

101教会、聖職数39名、伝道師45名、信徒数約20160名。

バングラデシュ教会を代表して発表してくださったのはバリサール教区のショーラブ主教様とスシータ夫人でした。

私たちが発表した内容は、2011年に起こった東日本大震災と福島第一原子力発電所事故による被災者支援活動「いっしょに歩こうプロジェクト」と2019年に仙台で行われた「原発のない世界を求める国際協議会」、平和について沖縄の現実や広島平和礼拝、また今回のコロナ禍の中での日本聖公会の現状とアジアにおける国際交流でした。

ショーラブ主教様たちの発表は、今回のコロナ禍に対する教会の働きでした。

バングラデシュは、人口約1億6000万人。コロナ感染者約33万人、死者約4,600人。

コロナ禍の中で、91%の家族が経済的不安定に陥り、70%が食糧の不安を経験し、80%の人達が失業したといわれていました。

それらの人々に対して、教会が行った活動は、コロナウイルスについての教育、マスクや消毒液の作成と配付、外出できない人たちへの基本的な健康診断、病院に行けないお母さんや子供たちへの訪問介護、地方の無視された子供たちへの食糧支援、貧しい人たちへの金銭的支援、全ての教会の前に、簡易タンクを置き、手洗いの奨励と実施指導などでした。

彼らの発表を聞きながら、今回のコロナ禍の中で、私たちの教会は何をしたのか、反省させられた出来事でした。

(神戸教区主教)