C年 大斎節前主日

大斎節前主日

神よ、あなたはその独り子の受難の前に、聖なる山の上でみ子の栄光を現されました。
どうかわたしたちが、信仰によってみ顔の光を仰ぎ見、
自分の十字架を負う力を強められ、栄光から栄光へと、
主と同じ姿に変えられますように、
主イエス・キリストによってお願いいたします。
アーメン

第1の朗読

出エジプト記第三四章二九節

モーセがシナイ山を下ったとき、その手には二枚の掟の板があった。
モーセは、山から下ったとき、自分が神と語っている間に、自分の顔の肌が光を放っているのを知らなかった。
アロンとイスラエルの人々がすべてモーセを見ると、なんと、彼の顔の肌は光を放っていた。
彼らは恐れて近づけなかったが、モーセが呼びかけると、
アロンと共同体の代表者は全員彼のもとに戻って来たので、モーセは彼らに語った。
その後、イスラエルの人々が皆、近づいて来たので、彼はシナイ山で主が彼に語られたことをことごとく彼らに命じた。
モーセはそれを語り終わったとき、自分の顔に覆いを掛けた。
モーセは、主の御前に行って主と語るときはいつでも、出て来るまで覆いをはずしていた。
彼は出て来ると、命じられたことをイスラエルの人々に語った。
イスラエルの人々がモーセの顔を見ると、モーセの顔の肌は光を放っていた。
モーセは、再び御前に行って主と語るまで顔に覆いを掛けた。


詩編 36編5-12 

5, 主よ、あなたの慈しみは天に広がり‖ その誠は雲にまで及ぶ
6, あなたの正しさはそびえ立つ山、その審きは深い海‖ 主よ、あなたは人と獣を救われる
7, 神よ、あなたの慈しみは計り知れず‖ み翼の陰に人々は逃れる
8, あなたの家の豊かさに飽かされ‖ 喜びの川から水を飲む
9, 命の泉はあなたのもとにあり‖ あなたの光のうちにわたしたちは光を見る
10, あなたを知る者に慈しみを‖ 心の正しい人に豊かな恵みを注いでください
11, 思い上がる者の足でわたしを踏みつけず‖ あなたに逆らう者の手でわたしを退けないでください
12, 見よ、不法を行う者は倒れ‖ 押さえられて立ち上がることができない


第2の朗読

コリントの信徒への手紙一 第12章27節から

あなたがたはキリストの体であり、また、一人一人はその部分です。
神は、教会の中にいろいろな人をお立てになりました。
第一に使徒、第二に預言者、第三に教師、次に奇跡を行う者、その次に病気をいやす賜物を持つ者、援助する者、管理する者、異言を語る者などです。
皆が使徒であろうか。皆が預言者であろうか。皆が教師であろうか。皆が奇跡を行う者であろうか。
皆が病気をいやす賜物を持っているだろうか。皆が異言を語るだろうか。皆がそれを解釈するだろうか。
あなたがたは、もっと大きな賜物を受けるよう熱心に努めなさい。
そこで、わたしはあなたがたに最高の道を教えます。
たとえ、人々の異言、天使たちの異言を語ろうとも、愛がなければ、わたしは騒がしいどら、やかましいシンバル。
たとえ、預言する賜物を持ち、あらゆる神秘とあらゆる知識に通じていようとも、たとえ、山を動かすほどの完全な信仰を持っていようとも、愛がなければ、無に等しい。
全財産を貧しい人々のために使い尽くそうとも、誇ろうとしてわが身を死に引き渡そうとも、愛がなければ、わたしに何の益もない。
愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。
礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。
不義を喜ばず、真実を喜ぶ。七 すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。
愛は決して滅びない。預言は廃れ、異言はやみ、知識は廃れよう、わたしたちの知識は一部分、預言も一部分だから。
完全なものが来たときには、部分的なものは廃れよう。
幼子だったとき、わたしは幼子のように話し、幼子のように思い、幼子のように考えていた。
成人した今、幼子のことを棄てた。
わたしたちは、今は、鏡におぼろに映ったものを見ている。
だがそのときには、顔と顔とを合わせて見ることになる。
わたしは、今は一部しか知らなくとも、そのときには、はっきり知られているようにはっきり知ることになる。
それゆえ、信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。


福音書 

ルカによる福音書 第9章28節から

この話をしてから八日ほどたったとき、イエスは、ペトロ、ヨハネ、およびヤコブを連れて、祈るために山に登られた。
祈っておられるうちに、イエスの顔の様子が変わり、服は真っ白に輝いた。
見ると、二人の人がイエスと語り合っていた。モーセとエリヤである。
二人は栄光に包まれて現れ、イエスがエルサレムで遂げようとしておられる最期について話していた。
ペトロと仲間は、ひどく眠かったが、じっとこらえていると、栄光に輝くイエスと、そばに立っている二人の人が見えた。
その二人がイエスから離れようとしたとき、ペトロがイエスに言った。
「先生、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」
ペトロは、自分でも何を言っているのか、分からなかったのである。
ペトロがこう言っていると、雲が現れて彼らを覆った。
彼らが雲の中に包まれていくので、弟子たちは恐れた。
すると、「これはわたしの子、選ばれた者。これに聞け」と言う声が雲の中から聞こえた。
その声がしたとき、そこにはイエスだけがおられた。
弟子たちは沈黙を守り、見たことを当時だれにも話さなかった。



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